"

【自己陶酔のために表現がエスカレートしやすいインターネット】


 『ニコニコ生放送』に限らず、インターネットの個人発信メディアの多くは、ビジネスやアフェリエイト目的よりも、他人の支持やウケを集めて自己愛を充たすためのツールとして活用されることが多い。それ自体は決して悪いことではないとは思うけれども、問題が無いわけでもない。例えば、支持やウケを集めすぎると極端な自己陶酔を経験してしまいやすく、それが祟って表現をエスカレートさせる誘惑に駆られやすい特徴は、あまり褒められたものではない。


 自分がアップロードしたモノが想像していたより遙かに沢山の支持やウケを集めてしまった人や、突然に眩しいスポットライトを集めてしまった人は、その瞬間の自己陶酔と快感が脳にこびりつきやすく、なかなか忘れることができない。けれどもインターネットの閲覧者というのは極度に飽きっぽい人種なので、同じ“芸”をやっているだけでは尻すぼみを免れない。支持やウケが集まらなくなってくれば、表現をエスカレートさせる誘惑に駆られることもあるだろうし、事実、どんどん攻撃的な文章になっていくblogや、露出度が次第に高くなっていく動画などをネット上で見かけることは少なくない。

 
 インターネットの個人配信メディアは、飽きっぽい閲覧者の支持やウケがゲリラ豪雨のように集まりやすく、瞬間風速的にはすさまじい自己陶酔をもたらす。しかし、支持やウケを継続するには向いていない。このため、瞬間風速的な自己陶酔が気持ちよくて忘れられない人が、支持やウケを集めるために表現をエスカレートさせていく可能性はかなり高い。特に、日常生活のなかでは支持やウケを集めたことが無くて、個人発信メディアが自己愛を充たす唯一の手段という人の場合などは、このリスクは極大となる。

"